不妊治療・妊活中の食事で大切なこと
〜未来の赤ちゃんを迎えるために、今日からできる身体づくり〜
不妊治療や妊活中、「何を食べれば妊娠しやすくなるの?」と気になる方は多いのではないでしょうか。 しかし実際には、「この食材を食べれば必ず妊娠する」という特別な食べ物はありません。
大切なのは、妊娠しやすい身体の土台を整えることです。 卵子や精子、ホルモン、子宮内膜などは、毎日の食事から作られています。 栄養バランスの乱れや偏った食生活は、ホルモンバランスや排卵、着床環境にも影響を与える可能性があります。
そのため、不妊治療中や妊活中は「1日3食を基本に、栄養バランスを意識した食事」を続けることがとても重要です。
今回は、不妊治療・妊活中に積極的に摂りたい栄養素や、注意したい食べ物、毎日の献立の考え方について詳しくご紹介します。

妊活・不妊治療中に積極的に摂りたい栄養素
① 葉酸
葉酸は、赤ちゃんの脳や脊髄を形成するために欠かせない栄養素です。 特に妊娠初期に重要とされており、妊娠が分かってからではなく「妊娠1ヶ月以上前」から摂取することが推奨されています。
よくある質問:葉酸はいつから飲むべき?
厚生労働省では、赤ちゃんの先天異常(神経管閉鎖障害)のリスクを減らすため、「妊娠の1ヶ月以上前から妊娠3ヶ月まで」の期間、通常の食事に加えてサプリメント等から1日400μgの葉酸を摂ることを推奨しています。
なぜ「妊娠前」から必要なの?
- 形成時期が早い:赤ちゃんの神経管は、妊娠に気づく前の「妊娠4〜7週」で作られます。
- 蓄積に時間がかかる:摂取を始めてから体内の葉酸濃度が安定するまでには、一定の期間が必要です。
- 不妊治療中も重要:近年の研究では、卵子の質や受精卵の着床にも葉酸が関わっている可能性が示唆されています。
「妊娠がわかってから知った!」という方も、今から飲み始めて決して遅くはありません。気づいたその日から、赤ちゃんとご自身の健康のためにスタートしましょう。
葉酸は厚労省で推奨されている
また、葉酸は細胞分裂にも関与するため、卵子の質や子宮環境を整えるうえでも重要な役割を担っています。
葉酸を多く含む食材
- ブロッコリー
- ほうれん草
- 枝豆
- アスパラガス
- 納豆
- いちご
葉酸は熱に弱いため、スープや蒸し料理などで効率よく摂取するのがおすすめです。
② タンパク質
タンパク質は、ホルモンや筋肉、血液、子宮内膜などを作る「身体の材料」です。 不足するとホルモンバランスの乱れや、卵子・精子の質低下につながる可能性があります。
特に妊活中は、「量」だけでなく「質」も意識し、動物性と植物性をバランスよく取り入れることが大切です。
おすすめのタンパク源
- 赤身肉
- 鶏肉
- 魚
- 卵
- 豆腐
- 納豆
- 豆乳

③ ビタミンD
ビタミンDは骨の健康だけでなく、近年では生殖機能との関係も注目されています。 卵巣機能や着床率、妊娠継続率に関与する可能性が報告されており、不足しやすい栄養素の一つです。
ビタミンDを多く含む食材
- 鮭
- サバ
- イワシ
- しらす
- きのこ類(しいたけ・まいたけ等)
また、日光を浴びることで体内でも生成されるため、適度な散歩や軽い運動もおすすめです。
④ 鉄・亜鉛
鉄は、子宮内膜へ十分な酸素や栄養を届けるために必要です。 貧血があると、疲れやすさだけでなく、着床環境にも影響を及ぼす可能性があります。
一方、亜鉛はホルモンバランスの維持や、卵子・精子の質に関与するとされています。
鉄を含む食材
- 赤身肉
- レバー
- あさり
- 小松菜
- ひじき
亜鉛を含む食材
- 牡蠣
- 牛肉
- ごま
- ナッツ類
- 大豆製品

⑤ 抗酸化成分
活性酸素は、卵子や精子の老化を進める原因の一つと考えられています。 抗酸化作用のある栄養素を積極的に取り入れることで、細胞のダメージ軽減が期待できます。
抗酸化作用のある食材
- トマト
- パプリカ
- にんじん
- アボカド
- ブルーベリー
- ナッツ類

妊活・不妊治療中に注意したい食べ物
アルコール・カフェインの摂り過ぎ
アルコールはホルモンバランスや排卵機能へ影響を与える可能性があります。 妊娠の可能性がある時期は、できるだけ控えるのが安心です。
また、カフェインも摂り過ぎには注意が必要です。 コーヒーだけでなく、エナジードリンクや紅茶にも含まれるため、1日の摂取量を意識しましょう。
生もの(生肉・生魚・生卵)
妊活中や妊娠初期は、食中毒にも注意が必要です。
- トキソプラズマ
- リステリア菌
刺身や生ハム、レア肉などは頻繁に摂りすぎず、できるだけ加熱調理を意識しましょう。
トランス脂肪酸
マーガリン、菓子パン、スナック菓子、揚げ物などに含まれるトランス脂肪酸は、排卵障害との関連が指摘されています。
完全に禁止する必要はありませんが、「毎日食べる習慣」を避けることが大切です。
ビタミンAの過剰摂取
ビタミンAは必要な栄養素ですが、過剰摂取には注意が必要です。
特にレバーやうなぎを大量に摂ると、妊娠初期の胎児へ影響を及ぼす可能性があるため、「食べ過ぎないこと」を意識しましょう。
妊活中の食事で大切なのは「完璧」を目指しすぎないこと
妊活中は、「身体に良いものを食べなければ」と頑張りすぎてしまう方も少なくありません。
しかし、厳しい食事制限はストレスにつながり、心身の負担になることもあります。
大切なのは、
- できる範囲で続けること
- バランスを意識すること
- 無理をしすぎないこと
です。
「今日は外食だったから、明日は野菜を多めにしよう」くらいの気持ちで、長く続けられる食生活を目指しましょう。
鉄分・亜鉛・抗酸化成分を意識した献立です。
まとめ
不妊治療や妊活中の食事で大切なのは、「特別なものを食べること」ではなく、「身体を整える食生活を続けること」です。
葉酸やタンパク質、ビタミンD、鉄、亜鉛などを意識しながら、栄養バランスの良い食事を心がけることで、妊娠しやすい身体づくりにつながります。
また、食事だけでなく、
- 睡眠
- 適度な運動
- ストレスケア
- 冷え対策
など、生活全体を整えることも大切です。
「頑張りすぎないこと」も妊活の大事なポイント。 無理なく続けられる方法を見つけながら、ご自身の身体と向き合っていきましょう。
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